
マインドフルネスは『静かに自己を内観をしながら、身体と心の状態や思考に注意を払うことにより目の前にあることに集中している状態から生じる心理状態』のことで仏教から派生し、1960年にはカウンターカルチャーと共に米国西海岸から広がりを見せ、そこから更に「マインドフルネス」が世界中へ広がり、更に最近はIT技術やアプリを駆使した謂わば、『マインドフルネスのサードウェーブ』とも言える状況が起きています。それではビジネスにおけるマインドフルネスとは一体どのようなものなのでしょうか?
1.マインドフルネスを取り入れる企業
マインドフルネスは仕事に対する意識、集中力、人間関係、パフォーマンスを向上させるツールとして米国のGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)などの企業で日常的に取り入れられている他、日本ではパナソニックの松下幸之助氏、ソニー創業者の1人の井深大氏、京セラの稲盛和夫氏などのトップリーダーたちによっても実践され、トヨタ、住友重機械工業やNECなどの企業でも取り入れられました。現在は2000億円市場と言われているマインドフルネスは何故に右肩上がりなのでしょうか?
2.マインドフルネスの背景となる日本経済
マインドフルネスが取り入れられる理由として切実な現場での課題が存在します。近年日本では労働人口減少傾向にあります。このまま労働人口が減り、高齢者層の割合が高まると2030年には600万人以上の人手不足が懸念されるだけでなく、GDPの低下へも繋がります。その中で近年問題になっているのが人材不足による労働過多に起因するメンタルヘルス、労働環境改善や仕事のパフォーマンスに関する問題です。
3.社員のモチベーション向上と労働環境
かつては金銭を目的として働く人が多かった時代だったのに対し、現代は時代の移り変わりやコロナ禍のリモートワークやワーケーションを通じて、金銭よりも仕事の別の側面を重要視する人が増えました。テレワークには業務の効率化や通勤時間削減など良い側面もありますが、一方では逆に労働時間が増え、社内のコミュニケーション不足という新たな課題も浮上します。マインドフルネスは自己肯定感を高めることで不安を軽減し、社員のモチベーションアップを図り、レジリエンス(回復力)を高めます。
4.マインドフルネス研修で行われること
マインドフルネス研修では主にマインドフルネス瞑想を主に行います。座って姿勢を正した状態で丹田を意識し、息を5秒で吸い込んだら10秒かけてゆっくり全て吐き切るという呼吸状態を保ちます。この時は呼吸に注意を注ぎます。次にボディスキャンと呼ばれる全身の状態を観察することを行います。そしてジャーナリング(書く瞑想)を行い、ひたすら書くことを通じて自己理解を深めます。それらを行うことで自分を客観視できるので他者との交流も自分を他者目線で見ることが出来るので仕事や人間関係を円滑に招くところが評価されています。
5.マインドフルネスによる効果
マインドフルネスの効果として集中力、共感力、自己認識能力、自己統制能力、感情調整力などが挙げられますが、中でもレジリエンス(回復力)という問題に直面した時にすぐに折れない心を養う効果が高く、うつ病再発リスクが22%減少したり、ストレスを軽減し生活の質を上がったという科学的根拠に基づくデータやWHOのプレゼンティズム指標によると、仕事のパフォーマンスが20%改善されたと言われています。
日本ではまだ米国に比べて馴染みのないマインドフルネスでしたが、昨年、日本の経済産業省ではマインドフルネスを通じた健康経営の実現促進をスタートし、350名以上の職員によるビデオ会議参加により回線がパンクになるほどの盛況ぶりだったと言われています。仏教や禅の国である日本でのビジネスを通じたマインドフルネス需要は日本人が日本人であることをますます思い出すきっかけとなって行くでしょう。








